いわゆる上気道炎で咽頭と扁桃腺の炎症です。扁桃腺が赤くはれたり、扁桃腺の奥ののどの壁のところが赤くなったりします。扁桃腺に白苔(白い膜のようなもの)が見られることもあります。
主な症状はのどの痛み・発熱です。発熱は38度以上になることもあります。耳の痛み(放散痛といってのどの痛みが耳の痛みとして感じられるものです)や首のリンパ節の腫れがみられることもあります。細菌(溶連菌など)やウイルスが原因となります。
ウイルスが原因であれば抗生物質による治療は不要で、基本的には対症療法(※)となります。
細菌性であれば抗生物質の治療になります。最近は抗生物質に抵抗する細菌も増えてきており、しっかり抗生物質を飲んでも改善しない場合があります。その際は点滴治療や入院管理が必要となる場合もありますのでご注意ください。
※主要な症状を軽減するための治療をおこない、自然治癒力を高め、かつ治癒を促進する方法のこと。例えば風邪の対症療法は、栄養をしっかりとってよく寝ること。熱で体がえらければ熱さましを使用し、咳がひどければ咳止めを使用するなど。
世には数百種類の風邪ウイルスが存在します
コロナウイルス:鼻かぜ等
アデノウイルス:咽頭結膜熱等
エンテロウイルス、コクサッキーウイルス:ヘルパンギーナ、手足口病
単純ヘルペスウイルス
EBウイルス
インフルエンザウイルスなど
風邪ウイルスに対しては細菌感染症と違い治療薬が無く、しかし1週間前後で軽快することが多いため、風邪ウイルスを特定することは得策ではない場合が多いです。
扁桃腺の炎症が悪化し、周囲に広がり膿を貯めるものです。
強いのどの痛み、発熱、開口障害、嚥下困難などの症状がでます。放置すると気道の周囲にむくみが生じ、呼吸困難となることがあります。
また膿が胸の方まで下がってゆき、大変危険な状態になることもあります。成人に多くお子さんには少ない病気です。
扁桃周囲をメスで切開し、膿を排出し、抗生物質の点滴で治療をおこないます。基本的には入院加療が必要となります。
聞きなれない方も多いと思いますが、喉頭蓋という気管と食道の交通整理をしているフタ(蓋)が炎症により腫脹してしまう病気です。
喉頭蓋が腫脹することで、激しい痛みを生じますが、何よりも恐ろしいのは、喉頭蓋の腫脹が激しいと窒息してしまう事があります。
成人に多くお子さんにはまれな疾患です
餅をのどに詰まらせ呼吸困難になるような症状で、急死の原因となりますので、診断されたらすみやかに高度医療機関へ移動し緊急入院、場合によっては気道確保のため、緊急気管切開術や輪状甲状間膜切開術が必要となることがあります。
カラオケなどで大声を出す、咳や咳払いなど一過性の急激な声帯の乱用で声帯粘膜に出血や循環障害が生じることによりポリープができると考えられています。
症状は声がれです。
発生初期は声を安静にする(声の衛生を保つ)ことで消失することがあります。しかし経過が長い場合は手術が必要となることが多いです。
術後も声の衛生を保つことが重要です。
「のどに何かがつかえている」、「のどがいがいがする」、「のどが変」などの訴えがあります。実際には強い痛みは無く、食事が食べられないことは少ないです。
主な原因はストレスといわれています。また更年期障害や自律神経のみだれ、うつ病など精神的ストレスにより増悪します。
実際に病気が存在するわけではないため怖い事はありません。
治療はまずはストレスから回避する事が重要です。
生活環境が原因であればそのストレス環境から回避することで自然と良くなる場合があります。
更年期障害やうつ病と診断があった場合、それらの治療をすることでのどの違和感も改善に向かいます。
実際に診察を受けていただき、のどになにも異常がない事を確認することも、症状を悪化させない手段として重要です。